雑所得(副業等)の確定申告のルール化

今まで、白色申告者で帳簿等の保存を行わなければならないのは不動産所得、事業所得、山林所得のある人のみでしたが、企業の副業解禁により副業に収入を得る方が増えたことから、雑所得の適正な計算を行うために確定申告の所得計算や手続きに見直しが行われております。

副業を営む方などの雑所得の金額や計算について、前々年の雑所得の収入金額の区分けによって、確定申告での所得金額の計算や確定申告の手続きが異なります。

ここでの雑所得の収入金額の区分けは、300万円以下、300万円超、1,000万円超の3段階に分けられ、収入の段階によって確定申告のルールが定められています。

*適用時期は、2022年(令和4年)分以後の所得税から適用になります。

 

《目次》

1.その年の前々年分の雑所得の収入額が300万円以下の方の場合

2.その年の前々年分の雑所得の収入額が300万円超の方の場合

3.その年の前々年分の雑所得の収入額が1,000万円超の方の場合

4.雑所得の収入の区分と手続きの内容

5.まとめ

その年の前々年分の雑所得の収入額が300万円以下の方の場合

2022年(令和4年)分の確定申告から、2年前の副業収入が300万円以下の方の場合、現金主義による所得計算の特例が適用できることになります。

現金主義による所得計算の特例は、その年分の副業に係る雑所得の計算において、総収入金額をその年に現金で収入した金額とし、必要経費をその年に現金で支出した費用の額とすることができる特例計算になります。

 

その年の前々年分の雑所得の収入額が300万円超の方の場合

2022年(令和4年)分の確定申告から、2年前の副業収入が300万円を超える方の場合、現金預金取引等関係書類を起算日から5年間、お住いの住所地または居所地に保存しなければならないとされております。

「現金預金取引等関係書類」とは、副業での各取引で現金、預貯金の受取り、支払いに際して作成されたものとされており、具体的には、現金収支の集計表、預金通帳、収入の集計表、請求書類、経費の集計表、領収書等が該当します。

また、保存期間の「起算日」とは、確定申告の年分の翌年3月15日の翌日になります。

例えば、2022年(令和4年)分の確定申告の場合、2023年(令和5年)3月16日を起算日とし、その日から5年間にわたり書類の保存が必要になります。

 

その年の前々年分の雑所得の収入額が1,000万円超の方の場合

2022年(令和4年)分の確定申告から、2年前の副業収入が1,000万円を超える方の場合、確定申告書を提出するときに、副業に係るその年の総収入金額と各必要経費の内訳を記載した書類を確定申告書に添付して提出しなければならないとされております。

2021(令和3年)分までの確定申告には、副業として雑所得で申告する際には総収入金額と各必要経費を記載した収支計算書や損益計算書の添付は必要ありませんでしたが、2022年(令和4年)分からの確定申告では内訳を記載した書類の添付が必要になります。

雑所得の収入の区分と手続きの内容
その年の前々年分の雑所得の収入額 内容
300万円以下 現金主義による所得計算の特例を適用
300万円超 住所地や居住地で、その業務に係る現金預金取引等関係書類(預金通帳や領収書など)を5年間保存
1,000万円超 その副業に係る取引のその年間の総収入金額及び各必要経費の内訳を記載した書類を確定申告書に添付

                        出所:財務省「令和2年度税制改正大綱」をもとに作成

まとめ

2022年(令和4年)分以降、雑所得に関する確定申告のルールが変更になります。

新たに3つの区分がルールとして加わりますが、いずれも「雑所得の前々年分の収入金額」を基準に判断します。

収入金額が300万円以下の場合は「現金主義」を選択でき、計算の選択肢が増えるため有利な改正といえます。また、300万円万円超の場合は、領収書などの書類の保管が5年必要になります。1,000万円を超える場合は、書類の保管と合わせて確定申告書に収支内訳書の添付が必要となります。

収入基準に応じて、計算方法の選択や書類の取りまとめが必要となります。

 

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