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銀行融資を申し込むと書類の作成や審査手続きなどで実際の融資を受けるまでに一定の時間がかかります。
事業経営の中で、緊急性のある急な資金調達が必要な場合もあるかと思います。銀行融資によらない資金調達に、資金化までに期間が短く、急ぎで資金が必要なときの資金調達方法もあります。
ここでは、銀行融資によらない資金調達方法として経営者貸付制度について説明いたします。
《目次》
1.契約者貸付制度
2.契約者貸付制度のメリット
3.契約者貸付制度のデメリット
4.まとめ
「契約者貸付」とは、「積み立て型生命保険の積立金の一部を貸し付けてもらえる制度」のことです。
生命保険の保険料は、保険の加入者が死亡したときに支払われる保険金の財源となる「死亡保険料」、加入者が生存時に受け取れる保険金の財源となる「生存保険料」、手数料として「付加保険料」の3つに構成されています。
終身保険や養老保険のように、保険料に生存保険料が含まれている積み立て型の生命保険を解約したときに支払われるのが、解約返戻金になります。
この解約返戻金を担保にして、「保険会社から生命保険の解約返戻金の範囲内でお金が借りることのできる制度」が、契約者貸付制度です。
借りれれるお金の限度額は、一般的に解約返戻金のおよそ7割から8割といわれています。
契約者貸付制度のメリットとして、次の4点があげられます。
1.融資のスピードが速い | 解約返戻金は、生命保険の解約時に戻るお金ですので、自分自身で今まで積み立てているお金ともいえます。そのため、融資に関する審査がありません。 特徴として申し込みしてから、資金が送られてくるまでのスピードが速いです。 保険会社にもよりますが、融資を申し込んだ当日に、資金を送金するところもあります。 | |
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2.金利が安い | 保険会社ごとによって異なりますが、カードローンや消費者金融の金利に比べるとはるかに安いです。 スピード重視の資金調達の場合でも、比較的安く、お金を借りることができます。 | |
3.返済日が決まっていない | 銀行からの借り入れや、キャッシング・カードローンの場合は、毎月一定の金額の返済を求められますが、契約者貸付の場合は、保険の期間内であれば、いつでも都合のつくときに返済することができます。 | |
4.信用情報に記録が残らない | カードローンや消費者金融を利用した場合、その金額が大きいと、金融機関に融資を申し込む際に、このことを理由に断られるケースがあります。 しかし、契約者貸付の場合には、借入を行っても、信用情報に記録が残らないため、その後に金融機関へ融資を申し込む際に不利になることはありません。 |
ここからは、契約者貸付制度のデメリットについて、次の2点があげられます。
1.返済しないと保険の失効の可能性 | 融資の審査が不要で低金利で借りられることが契約者貸付制度のメリットですが、基本的には「融資」のため、金利は発生し、返済の義務も生じます。 返済日も決まっていないため、返済しないままでいると利子は増えていき、場合によっては借入残高が解約返戻金の額を超えてしまうことも考えられます。 そのような場合、返済を迫られるだけでなく、保険そのものも解約の可能性がでてきます。そのため、返済の負担と将来へのリスクの両方を負おうことになるため、気をつけなけらばなりません。 |
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2.借入金額が保険金から相殺される | 契約者貸付制度は、将来支払われるお金の前借りに近いものであり、もし制度利用中に保険金が支払われる状況になると、保険金と借入金額が相殺されます。 保険金が当初の想定どおりに残せないということにもなりますので、この点も気をつけなければなりません。 |
すぐにでも資金が必要であるにもかかわらず、取引金融機関から融資を断られたといったような時にでも、融資によらない資金調達方法を確認しておくことが資金調達の点で重要です。
事業経営で緊急性のある急な資金が必要なときなど、契約者貸付制度は資金調達方法の一つの手段になります。
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