法人成り後の税務調査で税務署が確認する5つのポイント

節税や事業拡大を目的として法人成りを選択する事業者は少なくありません。

しかし、法人化したことで「税務署から注目されるのではないか」「税務調査が入りやすくなるのではないか」と不安を感じる経営者も少なくありません。

実際には、法人成りそのものが問題視されるわけではありません。

ただし、個人事業から法人へ移行した場合、税務署は事業の実態や取引内容について一定の確認を行うことがあります。

今回は、法人成り後の税務調査で税務署が確認する主なポイントについて解説します。

 

《目次》

1.個人事業と法人の取引区分は明確になっているか

2.法人に実体ある事業活動が存在するか

3.法人成り時の資産・負債の引継ぎは適切か

4.個人と法人の資金移動は適切か

5.役員報酬は適切に設定されているか

6.まとめ

個人事業と法人の取引区分は明確になっているか

法人成り後に最も確認されやすい事項の一つが、個人事業と法人の区分です。

具体的には、

 ✅法人の売上を個人で受け取っている

 ✅個人の経費を法人で支払っている

 ✅個人と法人の銀行口座を混在して使用している

といった状況では、事業の実態が不明確と判断される可能性があります。

法人成り後は、売上・経費・預金口座を法人と個人で明確に分けて管理することが重要です。

税務調査では、法人と個人が適切に区分されているかが確認されます。

 

法人に実体ある事業活動が存在するか

法人成りには、「事業拡大」「信用力向上」「人材採用」「節税」など様々な目的があります。

税務署が確認するのは、法人化の目的そのものではなく、実際の事業活動と法人の運営実態に整合性があるかという点です。

具体的には、

 ✅法人名義で契約を締結しているか

 ✅法人名義の銀行口座を利用しているか

 ✅法人として請求書を発行しているか

 ✅法人が取引の主体となって事業を行っているか

などが確認の対象となります。

特に法人成り直後は、従来の個人事業との区分があいまいになりやすいため、契約書や請求書などの名義管理にも注意が必要です。

税務調査では、法人として売上を計上していても、実態が個人事業のままであると判断されると問題になる可能性があります。

法人として独立した事業活動を行い、適切な会計処理や税務申告を行っていれば過度に心配する必要はありません。

 

法人成り時の資産・負債の引継ぎは適切か

法人成りの際には、個人事業で使用していた資産や負債を法人へ引き継ぐことがあります。

具体的には、

 ✅車両

 ✅パソコンや事務機器、機械装置など

 ✅商品在庫

 ✅売掛金

 ✅買掛金

 ✅保証金

 ✅借入金

などが代表的です。

税務調査では、これらの資産や負債がどのような根拠で法人へ引き継がれたかのかを確認します。

特に注意したいのは、引継ぎの事実が帳簿や契約書などで明確になっているかという点です。

例えば、個人事業で使用していた車両を法人が使用しているにもかかわらず、売買や現物出資などの手続きが行われていない場合には、資産の帰属が不明確になる可能性があります。

また、売掛金や買掛金を法人へ引き継ぐ場合も、その金額や内容が適切に記録されていることが重要です。

法人成り直後は事業の引き継ぎ作業が多くなりますが、資産や負債の移転処理をあいまいなまま進めてしまうと、後日、税務調査で説明を求められることがあります。

法人成りの際には、何を法人へ引き継ぎ、何を個人に残すかを整理し、帳簿や関連資料を適切に保管しておくことが大切です。

 

個人と法人の資金移動は適切か

法人成り後によく見られるのが、個人と法人のお金の混同です。

具体的には、

 ✅法人資金を生活費に充てる

 ✅個人資金で法人経費を立て替える

 ✅理由が不明確な資金移動がある

などがよく見受けられます。

税務調査では、役員貸付金や役員借入金の内容も確認されます。

日頃から、資金の流れを明確にしておくことが必要です。

 

役員報酬は適切に設定されているか

個人事業主時代には事業資金を自由に引き出すことができましたが、法人化後は役員報酬という形で受け取ることになります。

税務調査では、役員報酬について主に次のような点を確認します。

 ✅役員報酬の決定時期

 ✅役員報酬の金額の妥当性

 ✅実際の役員報酬の支払い状況

特に、事業年度の途中で役員報酬を変更している場合には注意が必要です。

 

まとめ

法人成り後の税務調査で税務署が確認する5つのポイントについて解説してきました。

法人成りは節税や事業発展に有効な選択肢ですが、個人事業と法人の区分が不十分な場合には、税務上のリスクが生じることがあります。

法人化後の経理体制や税務処理に不安がある場合には、早めに税理士へ相談し、適切な運営体制を整えておくことをおすすめします。

 

当事務所では、税理士による豊富な対応実績をもとに、税務調査の事前対策から調査当日の立会い、調査後の対応方針のアドバイスまで、一貫したサポートを行う「税務調査コンサルティング」サービスをご提供しております。

「税務署から連絡があった」「調査の対象になりそう」といった段階でも、早めのご相談が重要です。

税務調査でお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。下記、お問い合わせよりご依頼いただけます。

 

お問い合せ・初回のご相談はこちら

税務・財務のご相談を受け付けております。

お電話でのご依頼・お問い合せはこちら

03-6823-8513

受付時間:9:30~18:00

定休日:土曜・日曜・祝日

※お問い合せフォームからのご依頼は24時間受付中です。

ご依頼・お問い合せはこちら

お電話でのご依頼・お問い合せはこちら

03-6823-8513

フォームでのご依頼・お問い合せは24時間受け付けております。
 

ごあいさつ

大倉 晟生
Akio Okura

親切・丁寧な対応をモットーとしております。お気軽にご相談ください。

アクセス

住所

〒110-0005
東京都台東区上野3丁目16-2  413号

最寄り駅

・JR 御徒町駅より徒歩4分
・銀座線 上野広小路駅より徒歩4分
・大江戸線 上野御徒町駅より徒歩4分
・千代田線 湯島駅より徒歩4分
・京成線 京成上野駅より徒歩9分
・JR 上野駅より徒歩12分

営業時間

9:30~18:00

定休日

土曜日・日曜日・祝日